2017年3月4日土曜日

TT日記 2/27 (39日目)

2時半、アラームが鳴る。
これから睡眠不足とともに長い一日が始まる。
準備して街へ出かける、夜は明けていない。

「カーニバルマンデー」
トリニダードのカーニバルはジュベから始まる。
カーニバルマンデーは夜が明ける前から街を行進し、大きなスピーカーやスティールバンドを乗せたトラックが音楽を流し、ジュベに参加する人達は泥や絵の具、カラーパウダーや蛍光塗料を塗り合いって練り歩く。
長い間行われてきたカリブ海のカーニバルのスタイルのひとつ。
奴隷としてやってきた人達の自由があるひとときだ。
付着した汚れを落とし、昼からは身を綺麗にしてカーニバルが始まる…といったのがカーニバルマンデーの流れだ。

ということで、今年はStarliftがジュベのカーニバルで演奏はしないと言うことで、街を練り歩こうということに決めた。
折角なので、ジュベのチームに参加しようと思い、日本でもお世話になってるselector HEMOさんが参加するチームに混ざることに。
連日のバンド練習があってなかなかHEMOさんにお会いできなかったので、丁度いいタイミング!
浦さん、そして浦さんの仕事仲間であるカリヤさん、ミズキさんも参加、今日はとことん遊ぼう!

ハイウェーの渋滞をくぐり抜け集合場所に到着、朝の3時半過ぎだ。
4時からジュベがスタート、サウンドシステムを積んだトラックが大音量で流れ始める。
まだ夜は明けていない、胃まで揺るがす低音は心臓の鼓動みたいだ。
ドロドロになることがわかるので、携帯は現地のもののみなので写真はなし。
思い切って楽しもう、塗りたくっていこう。

蛍光塗料を塗ったり塗られたりしている間に、祭りにおける解放感がでてくる。
文化は違うけど「ハレとケ」だなと思ったり。
習慣は変化していくけど、人間の本質はいつだって現実の中で生きて、非現実を求めるものなんだと。
朝焼けが本当綺麗だった。

ということを考えるのも終えた後だからこそでして、ジュベ中は塗って、踊って、お酒を飲み続けるの繰り返し。
朝10時に解散、シャワーを借りにミズキさん宅へ。
11時にStarliftパンヤードに集合だ。
今度はStarliftのトラックで街を練り歩いて演奏をする、夜まで。
シャワーを浴びて、5分ほど寝かせて欲しい…と言ってちょっと寝る。

ちょっとのつもりが、昼3時近くまで寝てしまう失態。
睡眠不足もあったおかげで、泥のように眠る。
すぐに街にでてStarliftを追いかけることに。
アサミちゃんに連絡すると、遠くにいるようだ。
のんびりカーニバル見物しながら自分の行く方へ進もう。

本やインターネット、そして色んな人から聞いた話が、色々とリンクしていくのが面白い。
本物のマスを見たり、サウンドシステムの音圧に揺られたり、ビールを飲んだりする時間を体験している。
カーニバルは異様だ、楽しくもあり怖くもある。

Starliftに着いたのは5時位、寄り道を楽しみすぎた。
メンバーも良く着たと温かく受け入れて頂く(すみません)
フロート(トラック荷台)に乗り込み、ローランドから「このテナーパン使ってなー」と。
All Starsパンヤード裏の川沿いの道を進む。
途中、雨も降ったり、そうだジェリーとも一緒に弾けた。

パノラマの会場であるサバンナ、ここはカーニバルの大きな審査場でもある。
ここでもう一度「Good Morning」を演奏、これでStarliftと共に演奏するのは最後だなぁって思いながら、とことん楽しんだ。
隣で弾いてるダブルテナーのカイはセミファイナルの時はフロントラックでとなりだった。
お互い、ファイナルはフロントラインだったね、やれることやったねって話しながら笑った。

サバンナ後はそのままパンヤードへ帰る。
パンヤードへの帰り道に色んなことがあった。
それがとてもいい時間だった。
これはお土産話にしよう。

11時頃に家に帰る。
昼間に寝てしまったこと、そして一日の興奮は収まらない。
みんなは寝静まってしまったけど結局2時過ぎまで起きる。
ディエゴマーティンから見える街はとても美しい。
残り僅かな時間を過ごす。

今日の一言:モノよりキオク